2015/04/30

「神様はサンタクロースではありません」~ キャロライン・メイスの【祈り】

ここのところ、車の中で聴くのはもっぱらキャロライン・メイスのCD(オーディオブック)です。


Spiritual Madness
Spiritual Madness
posted with amazlet at 15.04.30
Caroline Myss
Sounds True (2004-01-05)
売り上げランキング: 2,335,369




「魂の闇夜」。
それ、どういう状況だかわかる。
実体験で知っている。
今、まさにその真っ只中にある。
苦しい。あるいは、苦しかったことを覚えている。
...そんな人のために作られたCDです。



キャロライン・メイスについては、過去記事のこちらをご参照ください。
http://backtotheessencenow.blogspot.com/2014/10/your-biography-is-your-biology.html 



今日のお題は、彼女ならではの「祈り」観。




(「祈りとは何か?」というオプラ・ウィンフリーの問いに対し、下の記事とほぼ同じ内容の説明をしています。)



人はそれぞれ、自分で見つけた道を辿りながら、神へと至ります。

そうした道を歩む上で、献身(devotion)...我が身を捧げる、という姿勢...を忘れない、というのは大事ですね。


人には祈りが必要です。 
霊の道を実践するには絶対欠かせません。 
ただ、祈りについての「話をする」だけではだめなんですよ。


ワークショップの参加者が、口々にこう言います。 
「祈り方を教えてもらえませんか?」と。 
で、こんな質問も出るんです。 
「何かよく効くお祈り、ありますか?」


そんなのは祈りじゃないでしょう。 
嘆願書ですよ。祈りの顔した、嘆願書。



「手に入りますか?」 
「聞いてくれますか?」 
「守っていただけますか?」 
「私の取り分、どこにあるんですか?」 
「何かの間違いでよその家に紛れ込んでいたりしませんか?」

...その程度のことなら、 
サンタクロースにでも祈っときなさい。
 

真の祈りとは、真実の奥深いところへ踏み込める才能のことです。 
祈りの力で、心を惑わす五感の影響力を断ち切りましょう。 
外界から身を引き、真実によりもたらされるパワーの中に身を置く。 

そうやって人は物質世界から脱け出せるのです。


【原文:Caroline Myss, "God Doesn't Want Your Real Estate"http://www.beliefnet.com/Wellness/2007/04/God-Doesnt-Want-Your-Real-Estate.aspx?p=1 より抜粋。】




上の記事は、こちらの本の出版(2007年3月)直後に発表されたものです。
まだ、読み始めたばかりなんです。
だから、感想はまた後日に、ってことで。
分厚い本で、しかも活字がびっしり詰まっていますからねぇ。いつ終わることやら。




後半で登場する、「神様はサンタクロースではありません」の必殺☆決めゼリフに到達する日が今から楽しみで、楽しみで(笑)。
(水戸黄門の印籠シーンみたいなわくわく感。)
ま、読み急ぐことなく、じっくり噛みしめつつ味わっていきますよ。



Entering the Castle: Finding the Inner Path to God and Your Soul's Purpose
Caroline Myss
Atria Books
売り上げランキング: 271,545





16世紀スペインに生きた神秘思想家・アビラの聖テレジア(テレサ)の主著のひとつ「霊魂の城」を、キャロライン・メイスが彼女独自の切り口で読み解いていきます。
ということで、次の一冊は課題図書として必読。



霊魂の城―神の住い (聖母文庫)
アビラの聖女テレサ 鈴木 宣明
聖母の騎士社
売り上げランキング: 374,027



「聖テレジア?誰?」とピンと来ない方も、このベルニーニによる恍惚の表情をした女性の聖者、といえば、どこかで目にされたことがあるんじゃないでしょうかね。そう、例の
...一部では表情がいささかエロいと評判の... (←こ、この罰当たりめがっ!)
あの方ですよ。





背景となるキリスト教神秘主義については、こちらが参考になりました。
(キリスト教関連の分野でも著作活動をされているカトリック信者の方に教えていただきました。だから、間違いないです。)
新書ですからね。
膨大な領域をこの小著でカバーし尽くせるはずは無いのですが、私のような門外漢には敷居が高くなくって、むしろありがたいです。


エクスタシーの神学: キリスト教神秘主義の扉をひらく (ちくま新書)
菊地 章太
筑摩書房
売り上げランキング: 245,997




神様のサンタクロース化。
まったくもって、その通り。
よくぞ言ってくれました。



「あれもください!」
「これも欲しいっす!」
「金も豪邸も高級車も、ガンガン引き寄せ!」
「世界は私が望んだ通りになる!」
「まだまだ、ポジティブビジュアライゼーションが足りない!」
「瞑想しなきゃっ!」
「神様、できるだけ早い時期にお願いします!ASAP(大至急)!!!」



なるほどね。
要するに、精神年齢が「サンタさんにお願いっ♥」の段階で止まっちゃってるんだ。
現代の大人たちって。
かつて、「引き寄せ本」の類にはまったというブラックな過去を持つ自分としては、耳が痛いです。


(Caroline MyssのFacebook投稿写真より拝借。)


成熟することを人生の主要目標としているようなホンモノの大人が、どこを見回しても見つからない。
そんな闇深い社会で育たなければいけない、今の子供たち。
気の毒でなりません。

2015/04/28

【さみしさ】の臭み ~Lonliness stinks.~


ネットに長時間貼り付き、新着メールを確認。
加わったばかりのオンライングループの新規投稿通知を
ひっきりなしに確認。
そんな常軌を逸したおのれの在り方に、ふと気付いた。

そうか。
さみしいんだ。自分。


【周りに腹を割って話せるような人が、誰もいない】


家があっても、
家族がいても、
犬たちがいても、
長電話でぶっちゃけ話できる相手が複数いても、
それでも執拗にまとわりついてきた、この【さみしさ】という感情。
振り払いたい。
でも、振り払えない。


©123RF


気付きは思いもかけない所からやってきた。
たまらなく格好悪い形で。
「まさかこんな時に」
って感じの、へんてこなタイミングでもって。



ユーカリの香り漂う、バスタブいっぱいのあたたかな湯に身を任せる。
これ以上無防備にはなれないだろう、というその瞬間。


あ。
放屁。



気泡が一つ、二つ、静かに上へと向かう。
湯の表面に到達した時、ぱ!と割れた。


激ヤバな臭いがした。
もはやこれは犯罪レベル。

(...。)


でも、すっきりした。
出て、よかった。
うまく外に出すことができて、本当によかった。


ずっと無視されて、くすぶっていた
【さみしさ】という感情。
おならと同じだな。
そう思った瞬間、つかえていた何かがスーッと消えてった。


【さみしさ】も、おならも、外の世界に出ようとしていた。
五感でもってキャッチ可能な現実世界に
出ようとして、必死にもがき苦しんでいたのだな。
どうにかして、己の存在を知らせたかったのだな。


【さみしさ】の正体、つかめたぞ。
他の誰にも聞こえない、静かな危険信号だったのだ。
自分自身と腹を割った話が充分に出来ていないとき。
外の世界にばかり目が向いて、内側を見ていないとき。
良質なひとりの時間が絶対的に足りないとき。
そんな時、必ず湧いてくる感情が、この【さみしさ】だった。


他の人には、どうすることもできない、【さみしさ】。
外に救いを求めても、根絶やしにすることはできない。
内側からどうにかしないと。
自分が作り出したのだから、自分で落とし前つけないといけない。



【さみしさ】には慈悲の心で接してあげよう。
泣きじゃくる小さな子供を扱うように。
静かなところに腰を下ろし、やさしくささやいて傍に呼び寄せる。
そして、真正面からその姿を見つめて、話を聞く。
うんうん、とうなずき、とことん付き合ってやる。
出てきたものがどんなに醜くても、情けなくても、決して逃げない。
ひたすらその場に居て、落ち着きを取り戻すまで一緒にいてやろう。


からくり、ひとつわかったところで、本日のレッスンはひとまず終了だ。
では、読みかけの本へと戻ろう。


社会から影響を受けず、汚染されずにいられること。
それが「ひとり」の素晴らしさだ、というクリシュナムルティの言葉、しっかりと胸に刻もう。