英語表記だと、Kombucha。
でも、その正体はと言いますと、われわれが小さい頃から慣れ親しんできたこれ
とは似ても似つかぬ、全くの別物なのだそうです。
皆さん、ご存知でした?
だって、こちらのスーパーにずらりと並ぶKombuchaという名の瓶入り・缶入りドリンクをよく見てみると、書かれているのは「レモン」「アップル」「ざくろ」といったフルーツ名ばかり。
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あの、懐かしの昆布茶に、よりによってフルーツ味を合わせて甘くして飲むだなんて。げ〜。(「サスガ味オンチノアメリカ人。ヤルコトガ違ウヨ...」)
想像しただけで胃がムカムカするようで、とても怖くて手が出せませんでした。
お値段も一瓶2〜3ドル、と、決してお安くはないですし。
自分では絶対金出してまで買うつもりは無かった「コンブチャKombucha」。
その正体が、1970年代に一斉を風靡した謎の健康食品・紅茶キノコであると知ったのはつい最近のことでした。
(すぐ下の動画:https://youtu.be/IUy9Nlp0Omcより) |
私、うっすらと覚えているんですよね。
幼稚園から小学校に入るぐらいの頃、親戚のおばさんの家に行き、そこで広口瓶(梅酒とか作る時に使う、アレね)に入った謎の物体を見せられて、「何だこりゃ」とドン引きしたこと。
恐らくそこで菌を「分けて」もらったのでしょうが、元々そっち方面にはあまり熱心でないうちの親のことですから、その後の菌の消息は推して知るべし、でしょう。
もう一本、詳しい紹介動画をどうぞ。
Kombucha(現地人も「コンブーチャ」と発音)。
当地(アメリカ西海岸)の自然食系スーパーの棚で見かけるようになってから、かれこれ数年は経つでしょうか。
最近ではごく普通のスーパーの清涼飲料コーナーに、スターバックスの瓶入りコーヒーや、無糖紅茶といった「ちょいとお高い系」ドリンクと並べて、目立つところに置かれるまでに市民権を得てきたようです。
...って、これ、うちが西海岸だからなのかな。アメリカでも中西部の田舎の方では、まだそこまで浸透していないかもしれませんね。
でも!
ちょっと待った!!!
「健康に良さそうだから」「セレブが愛飲していて痩せたから」と、むやみやたらにコンブチャに手を出すのは危険です。
実は今日、ひどい目に逢いましてね。
私、コンブチャで悪酔いしました。
...あれ、下戸にとっては立派なアルコール飲料です。
酒と同じです。
「コンブチャなんて、そんなもん...」と避けて通っていた私が、そもそもなぜコンブチャを飲むことになったか、と言いますと...
毎週、ヴィニヨガ(viniyoga)のクラスに通っているヨガスタジオが去る6月15日にめでたく1周年記念を迎えましてね。
で、記念抽選会に応募してみたところ、何と何と、珍しくくじ運の悪い私が当たってしまい、オーガニックローションやら、ラベンダーの香り付きのアイピローやら、クラスチケット6回分(←これはありがたい!!!$90相当!!!)、ラベンダーのサシェ...といった素敵な品々の詰め合わせバスケットをいただいたんですよ。
その中に、「コンブチャ 1杯無料」の券が入っていました。
受付のお姉さんが「今、飲んでみる?」と言ってくれたので、いそいそと一緒にスタジオ内のコンブチャバーコーナーへ。
こんな感じのサーバーが置いてあって、ビールみたいにシュワーっと下のタンクから汲み上げてくれるようです。
(https://youtu.be/ObFHAqkyzLoより) |
3種類試飲した後(やっぱりフルーツ系主体だった)、一番甘くて口当たりの良かった「パイナップル&ターメリック(うこん)」を注文。
ゆっくりと時間をかけて飲みたかったので、ヨガスタジオを出て、車で数分のところにある日系スーパーの駐車場へと一旦移動し、読書しながら1杯分を10分かそこらで飲み干しました。
「さーて、買い物して帰るか。」と、車の外へ一歩足を踏み出したところ...
何???
この、数十年ぶりに、頭周りに漂う
「クラッと感」。
それに、足元の方も、いつもと違ってどことなく心許ないような...。
間もなく、自分がゆでダコのように真っ赤になっていることに気付きました。顔だけじゃなく、指の先まで、見事に全部。
全身の血管がドバーっと開いて、血がドクドクと身体中を駆け巡っているのも感じられました。
これは間違いなく、「酒に酔った」状態。
健康飲料の「コンブチャ」だと信じて飲んだものが、まさか「酒」だったなんて...。
くーーっ、やられたー。無念!!!
今でこそ完全に下戸であることを自認し、奈良漬にすら手を出さない私でありますが、そのさじ加減が分からなかった高...(以下略)
エヘン。(←咳払い)
若かりし頃(と、ぼかしときましょう)には、随分と地獄も見ました。
飲み会の帰り、真っ青な顔で小田急線各駅電車に乗ったはいいけど、一駅ごとに降りてトイレに走り、少し楽になった頃にまた電車に乗り、揺られたせいで気持ち悪くなり、次の駅で降り...
なんてね。
さすがにあれだけ痛い思いすれば、「もう酒なんて懲り懲り。一生飲まない。」と決意したくもなりますよ。
以後、誓い通り、酒は自分からは一滴も飲んでいませんでした。
...今日の今日まで。
まさか今日、それも、よりによってヨガスタジオで無料サービスしてもらったコンブチャ一杯(スターバックスで言えば、グランデサイズ)のせいで、再びあの悪夢を体験する羽目になるなんて...。
どこが健康やねん!どこがヘルシーやねん!嘘付くな、ボケ!!!
...と、全然板についていない関西弁で悪態付きたくなってしまう程、それはそれはひどい酔いっぷりでした。
数年前のノロウィルス感染時に匹敵するようなゲロゲロゲ〜な状態でしたよ。死ぬかと思った...。
駐車場で2時間程休み、少し酔いが覚めたタイミングを見計らってエイヤッ!と出発し、どうにか無事故で帰って来れましたけど。
その後、夕方から真夜中までぶっ倒れていました。
家族の晩ご飯は、何とか在りモノがいろいろ残っていたおかげでどうにかなりました。とてもとても料理なんてできる体調じゃなかったです。
普通だったら、倒しても倒れない程の健康優良中年なのに。
胃袋を空っぽにし、水だけ飲み、5−6時間ぶっ続けに眠れたおかげで、ようやくアルコールが身体から抜けていったようです。(だからこんな変な時間にブログなんて書いているのですが。)
で、いろいろと検索してみたところ...ありましたありました!
あー、やっぱりね。
「コンブチャ=アルコール飲料ではないか?」という疑問の声、既にいろいろな方面から上がっていたんですね。
( 出典:「今大注目のコンブチャとは?」)
「いちごやマンゴー、ジンジャーなどの味の種類があり、ほとんどのコンブチャにはアルコールが含まれています。
リンジー・ローハンが飲酒運転で捕まった際に、「わたしはお酒を飲んでいない!コンブチャを飲んでいただけ!」と、言ったことは有名な話。これがきっかけで、アメリカでコンブチャが広まったとされています。
アメリカのコンブチャは、アルコールが含まれていますので、妊婦さんや授乳をしている方は飲まれないほうがよいと思われます。しかし、日本で販売されているコンブチャは、アルコールが含まれていませんので、妊娠中の方や授乳中の方でも安心して飲むことができます。」
ワイングラス一杯で酔っ払っちゃう(まず、真っ赤になり、その後真っ青になってゲロゲ〜ロ...)人間にとっては、【劇薬レベル】でした。普段からアルコール飲料を飲み慣れている人はあまり気が付かないかもしれませんが、「コンブチャ」のアルコール、バカに出来ない量が入っていましたよ。
それにしてもしんどかった。
「コンブチャ」にアルコールが入っているか否かは、ひとえに「保存容器の中でどこまで発酵が進んでしまっているか?」にかかってくると思うのです。
宮沢賢治の「やまなし」の最後で、父さんカニが子供たちに言ったような現象がコンブチャ=紅茶キノコの容器の中でも起こっているのだ、って考えていいのではないでしょうか。
専門的なことはわかりませんが。
青空文庫さんより引用します。
『どうだ、やっぱりやまなしだよ、よく熟している、いい匂いだろう。』『おいしそうだね、お父さん』『待て待て、もう二日ばかり待つとね、こいつは下へ(http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/46605_31178.html)沈 んで来る、それからひとりでにおいしいお酒ができるから、さあ、もう帰って寝 よう、おいで』
以下に挙げるような方々、特に、アルコール分が含まれているかどうかを味見しただけで判断できない(←私だ。)人々にコンブチャを勧める際には、くれぐれも気を付けていただきたいものです。
日本そば、キウィフルーツといった特定の食品に対するアレルギーと同じで、体質に合わない人にとっては思いっきり危険なものとなる可能性があること。
これだけは覚えていただきたいですね。
「健康」「ヘルシー」の美しい謳い文句だけで片付けて欲しくないです。
- 下戸の人
- お子さん・未成年者
- 妊婦さん
- 授乳中の女性
- これから車の運転をする人
こういった人々の場合、少量のアルコールにも敏感に反応してしまう恐れがありますので、飲用の際は充分気を付けてくださいね。
以上、自ら人体実験して「コンブチャ=アルコール飲料説」を証明してしまった者からの、ささやかなる警告でした。
合う人にとっては、おいしくて身体にいいものなんでしょうけどね...。
やっぱり「コンブチャ」は、ちゃんと本物の昆布の味がするものでないと!
看板に偽りある、なんて〜のは勘弁していただきたいです。
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