この十数年、アメリカ方面のスピリチュアルな人々の間で大流行りなのが
"What's my life purpose?"
(私って、何のために生まれてきたの?)
という、究極の問い。
精神世界系の ぁ ゃ す ぃ 本ばかり集めている癖に、ちっとも金稼ぎ能力に結び付けられずにいる、永遠のディレッタント(好事家)体質な筆者としては、どうしても気になってしまうテーマである。
...医者になって、病や怪我に苦しむ人達を助ける。
...企業で研究開発に携わり、世界の人々に新技術を提供する。
...教職に就いて、子どもたちの才能を伸ばすための支援をする。
...遠くの開発途上国に赴き、現地の人々の暮らしが少しでも楽になるよう、汗まみれになって働く。
どれも、文句なしに「素晴らしいお仕事をされているんですね」と賞賛に値するような「ライフパーパス」だ、と思う。
現実世界としっかり接点を持って、能力をフルに活かし、世のため人のために役に立っている。
そのような方々の努力には、本当に頭が下がる。
こうした利他精神あふれる人々には、心からの敬意を表したい。
一方、自分と来たら。
どうよ。
ん〜〜〜。
「ライフパーパス...恥ずかしながら、まだ出会えてないです」としか言いようがなかった。
衣食住に困らず、日々忙しいながらも平穏無事で暮らせる程度に恵まれているのだから、贅沢な悩みであることは百も承知、なのだけど。
「ライフパーパスが見つけられない」(←この年で!)という、贅沢で、「中二病かよ!」と野次が飛んできそうな、実に青臭い悩み。
同世代の友人達、特に精神世界の本と無縁の人達には、怖くってとても話せない。
(勇気出して話したところで、どーせ
「耳毛が抜いても抜いても生えてくる」なんて〜のと同レベルにしか聞こえないだろうなぁ...。)
正直言って、自分にとってのアキレス腱的話題が、この【ライフパーパス】。
だって、「名刺の肩書に載せられるような仕事を、何一つ成し遂げていない」という劣等感がちくりちくりと刺激されるから。
気分いいはずが無い。
だから、このような公の場で書いたり、人と話したりすることは意識的に避けてきた。
...つい数時間前までは、だが。
今日、こちらのマリー・マヌチェリ Marie Manuchehriさん(
詳しい紹介は旧・楽天ブログ時代の過去記事でどうぞ。)がアップロードしてくれたYouTubeの瞑想誘導動画。
毎週木曜・朝9:00~のラジオ番組で慣れ親しんだ彼女の声に導かれ、しばし心の奥底へと潜ってきたところ、ちょっとした変化が起こった。
...何か、弾けた。
ブチッとね。
どうも、見えない世界の優しい住人達から
「ライフパーパス」は、
特定の【職業】【使命】と
同義ではないのです。
そろそろ考えを改めなさい。
優しく、ポン!と背中を叩かれたようなのである。
どういうことかというと...
今、ここにいる自分の姿を、
「医者」
「技術者」
「教師」
「海外青年協力隊員」...
みたいな、
世間的に通りの良い、具体的な役目 & 職業
と同一視するのではなく、むしろ
様々なモチーフが複雑に絡みあいながらも、一つのまとまった世界を織りなすペルシャ絨毯(じゅうたん)。
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©123RF |
南スペイン・アンダルシア地方。
かつてこの土地の征服者だったイスラム教徒が残していったに違いない、エキゾチックなブルーの文様が印象的なカラータイル。
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©123RF |
よ〜く見ると、細かい柄の布が何種類も組み合わさってできている、パッチワークキルト。
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春の息吹をいっぱい詰め込んだ、ビタミンカラーの花束。
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©123RF
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...といった、なかなか興味深いディテールを内包する、一つの小宇宙をこしらえていく作業と捉えてみたらどうだろう?
そのように提案されたような気がした。
上にざっと並べた作品。その共通点とは、
【基本的には何でもアリ。
でも、全体を見渡した時に、ちゃんと統一感があって、
味わい深い一つの世界を作り上げている。】
曼荼羅(マンダラ)みたいに。
(うゎぁ...。これは相当の忍耐力&集中力を要する作業ですな。)
そうか。
何でもアリ、結果オーライ。
「僕の前に道は無い/僕の後ろに道は出来る」といった構えで臨む人生。
いいじゃないか。
それが自分独自の【マンダラ】になるんだから。
興味・関心の赴くままに動いていい。
「いいものはイイ!」と、大声出して叫んで、書いて、構わない。
恥じる必要なんて無い。誰にも迷惑なんかかけちゃいないのだから。
堂々と宣言していいのだ。
「これが現在作成中の私の人生です。
完成とは程遠いように見えるでしょうが、
そのうち私だけの【人生マンダラ】がひとつ、
必ず出来上がることになっています。
世界にたった一つしかない、希少品ですからね。
大切にしますよ。」
...そう宣言していいんだな。
よし。
そもそも、【ライフパーパス】がお一人様一点限り、具体的な職業や役目としっかり結びつかなきゃいけない、だなんて...
一体、誰が、いつ、決めたのさ???
A. 自分?
B. 親?
C.「世間」...?
(私の場合は超・強烈で押しが強いBと、Bが好んで味方に付けたがるCとが各30%ずつ。でも、残り40%はAの責任だな。
...いや待てよ。そろそろA:B:C=80:10:10と解釈し直す時期が来たかも...。)
「生涯一○○」(捕手、とか。←それはノムさん...)が似合う人もいれば、マンダラ的になんでもアリ、わらしべ長者型の人生が似合う人もいる。
たったそれだけのこと。上も下もない。
自分が好きなこと・今熱中していることについて誰かに話す。ブログに書く。
それだけでも充分幸せなのに、聞いた人・読んだ人の心に好奇心という熱い炎を
ポ ッ !
と点火することができれば、幸せはさらに大きくなる。
恥ずかしがったり、卑下したりする必要なんて、無い。
思えば、これまでずっと、自分のあり方を否定し、世間で良しとされる価値基準に合わせることばかり考えていた。
で、そんな得体の知れない価値基準にいつまで経っても追いつけない自分を責めて、蔑んでばかりいた。
そろそろ、親と、親世代からかけられたガッチガチの洗脳を解いて、心も思考も身体も自由にしてやろう。
人の言うことなんて気にしない。
持って生まれた自分らしさを活かそう。
自分の声に誇りを持とう。
好きなこと・熱中できることを、全力で「YES!!!」と肯定することから始めよう。
要するに...
今の自分を活かしつつ
正直に、誠実に生き続けること。
【ライフパーパス】はそうやって
1ピース、1ピースずつ内側から作り上げるもの。
外の世界に探しに行くものではない。
幸せの青い鳥と同じ。
外ばかり見ていても、見つからないさ。
後は、黙々とスキル向上に励み、自信と自尊とを育てていく以外に道はない。
ナイキさんの言う通り、"Just do it!"あるのみ、だ。
あぁ、良かった。
ようやく
キャロライン・メイスの言っていること、腑に落ちた。
「自分を裏切るな。
世間を気にして、つまらない妥協などするな。
最後まで、自分にとって最強&最良の
指揮官 兼 応援団であり続けろ。」
(↑後半、いささか超訳気味なんだけど...。)
下の動画は、これまでに何度も繰り返し見た。
頭では意味を追っかけていったつもりでも、どこか「ふーん。」と、他人事のように眺めていたのが正直なところ。
要するに、今ひとつ「納得!!!」のツボにはまらなかったのだ。
当然、内容も充分に消化できずにいた。
今なら自信持って言える。
「うん、わかった。全く、その通りだよ、キャロライン。」と。
世間の99・99%が「けっ、そんなの。」と嘲笑しても、私たちまでそれに同調する必要は無い。
加藤 諦三
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(未読の一冊。加藤諦三さんの本は、読めば必ず自分の奥深いところを揺さぶってくれるので、買ってみようかな。)
同調せずに平常心を保てる人は、強い。
そうした強さを手に入れたいのであれば、合言葉は...
Just do it.
JUST DO IT.
JUST DO IT!
つべこべ言わず、量をこなそう。腕を磨こう。
今日も、明日も、あさっても、ずっと。
スピリチュアルなんたら~の、甘い言葉にばかり酔っぱらってばかりいないで。
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↓ピタゴラス式数秘術(ヌメロロジー Numerology)を扱ってはいますが、自分の本質を活かすためのヒントがぎっしりと詰まった、内容的にも分量的にも読み応えある一冊です。
このダン・ミルマンという著者さん。
学生時代に器械体操選手・トランポリン選手として世界トップレベルの大会で優秀な成績を収めた元・アスリートなんですね。そのためか、スピリチュアル的なことを書いていても、地に足がしっかり着いている感じがあって、安心して読めます。
ダン ミルマン
徳間書店
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