2017/03/04

内向型は本が好き。その理由は...

今からほぼ1年前に投稿したこちらの記事。
「全員参加していただきます」という罰ゲーム 〜 内向型の本音。」
 http://backtotheessencenow.blogspot.com/2016/03/blog-post_19.html


こちらで取り上げたスーザン・ケインさんの話に絡めて、もう少し書きたくなった。
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(初出:2016年3月@Google+。加筆修正済み。)


まず、日本語字幕付き、オリジナル音声版でのスーザンさん@TED講演はこちら。



こちら↓は、日本語読み上げソフトによる朗読。
(機械っぽいのは仕方ないですが...。でも、充分聞き取りできますよ。)


スーザンさん、小さい時から「本、本、本...!」と、水を欲しがるかの如く本を欲しがる子供だったことが、TEDの話からよくわかる。
私も完全にそのタイプ。
本と音楽の無い環境では干上がってしまう。


内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)
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ふと、こんな疑問が湧いた。
内向型人間はなぜ人づきあいよりも文化/学問/芸術志向へと走るのだろう?
しばし考えてたどり着いた結論は、こんな感じ。


外向型人間にとって、外界の刺激、特に自分以外の他人、新しい知り合いは常にエキサイティングで、喜びを運んで来てくれる存在。
だから、人と交わるパーティーや集会の類は大好き。
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一方、内向型人間にとって、たいていの他人は「面白くない」「長々と話すに値しない」存在。(最低限の礼儀はわきまえているから、あえて口に出しては言うことはしないだろうけれど、実は心の中ではみんな似たようなことを思っている。) 
ごく一部の例外を除けば、その辺の人々よりも本の方がよっぽど面白い。長時間一緒にいても疲れないし。

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内向型にとって、本が最高の友となる理由、3つ挙げてみよう。

1.まず、リアル世界での人間関係と違い、
予めその中身を吟味してから関わることが可能。
そこで「心が通い合えそう」「面白いかも。」と判断を下すことができれば、関係をさらに深めることができる。

しかも、「つまんなそう」と判断したら即、さよならしたって構わない。誰も怒らないし、傷つけたりする心配も無い。 
ところが、生身の人間関係では、そうはいかない。 
一度くっついてしまった人間と人間との間柄を、片方の意思に反して引き離すのは大変なのだ。 軽々しく「捨てちゃえ」なんて言えないのが現実である。

2.数ある候補の中から 
自分が選んだ物だけ近くに置く、旅行に連れて行く、という贅沢が許される。 
現実の人付き合い、特に職場や学校や近所の集まりなどでは、「こちらの方とは付き合うけど、あっちはパス」は難しい場合がほとんど。 
Aさんは好きだけど、Bさんはちょっと苦手...と思っていても、AさんとBさんが昔からの仲良しであれば、Aさんを誘うとBさんも抱き合わせ販売的に一緒について来る。それが世の常である。

結局どちらとも(忍の一字で)そこそこ付き合いをするか、それとも完全に切るか、の二者択一を迫られる。
しがらみだらけの世の中、とかく内向型には生き辛い。
本ならばそういう問題は皆無だ。選ぶのも、切り捨てるのも、全て自分の一存で決められる。

3.こんなこと、大声では決して言えないけれど、食事のからむ社交イベントぐらい金のかかるものは無い。飲み会。親睦会。歓迎会。送別会。同窓会。ママ友ランチ...。
メンバーに恵まれれば「行って良かった!」と心から言えるから、全部が全部不要と言うつもりはない。だが、現実は無慈悲である。「あーあ。時間もお金も無駄にしたー。」とつい愚痴の一つも言いたくなるような集まりも(というか、そちらの方がむしろ)多いのだ。 
本ならば、いくら高いと言ったって後々何度も読み返すことができるし、売ってしまえばいくらかコスト回収もだって可能だ。
ところが、イベントは行ったらそれっきり。お金払ったら払ったっきり。ハズレに終わった時の失望感は半端じゃない。

誤解を与えないように言っておくが、別に内向型人間が他の人たちのことを嫌っている、見下している、とは限らない。そのような印象を世間の皆さまに与えていることは事実ではあるけれど...。f^_^;) ...これは明らかに我々側の落ち度だろう。努力して克服しないとね。)


要は、コントロール(支配権)を握れるかどうか、が幸せへの鍵だ。
自分で自分の世界をコントロールしていたい。
他人からのコントロールで振り回されて、ヘトヘトになるのは避けたい。
「世間ではこれが普通だから」と、正義感ヅラしてこっちを搾取しにかかって来る時間泥棒の被害に遭うのだけは、ごめんだ。
内向型人間だったら、みんなそのように心の奥底では思っているんじゃないかな。


「どーでもいい」ような人々と無理に付き合い続けると、ただでさえそんなに潤沢には持ち合わせていない貴重なエネルギーがどんどん消費されていく。
しかも、自分の本音を偽らねばならぬ上に、他の人の事情をも考慮しなければならないことで、ますますエネルギーの残高は減る一方。
もっと価値あること、自分のエネルギー貯金を増やしてくれるような活動に関わりたかったはずなのに...。


(まぁ、外向型の人々はそうしたわれわれの要求を「自分勝手」と言って責めてくるだろうね...。

でもさ、「愛想良くしろ!」っていう価値観を押し付ける側も勝手って言っちゃぁ勝手だと思いません?
どっちもどっち、わがまま度合いにおいては勝ち負け無しの引き分け。これ以上のけなし合いは止めて、にこやかに行きましょうや。)


断っておきますが、内向型人間、何時間もノンストップで語りまくることは可能なんですよ。
ただ、相手は選びますけど。厳選に厳選を重ねた特別の資質を備えた人にしか、本音は漏らしません。


口が裂けても「別にぃ〜。誰でもいいよ~。」だなんて言いませんからね。
そんなことしたら、また疲れ&エネルギー消費がうなぎ上りとなるから。


(岸見一郎さんが紹介してくれたアドラーの言葉で救われた人、多いだろうなあ。 
そうそう。嫌われることを恐れて何一つできない人になっちゃぁいけないんですよ。言いたい奴には言わせとけ!です。)


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(YouTubeで岸見さんのお話たくさん聞かせてもらったにもかかわらず、こちらの大ベストセラーは未読だったりする😅。
欲しいんだけどね。時間とお金が...。)


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