2014/12/19

「あぁ、そうなのか!」の大フィーバー。〜 加藤諦三「妬まずにはいられない症候群(シンドローム)」

以前の楽天ブログでも加藤諦三さんの著作は幾度か取り上げたことがあります。


http://plaza.rakuten.co.jp/backtotheessence/diary/201310030000/

http://plaza.rakuten.co.jp/backtotheessence/diary/201309080001/


ささいなことで傷つかない人の人間関係 (だいわ文庫)
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どうも加藤さんと私、エニアグラムで言うところの性格タイプが非常に近い(=構成要素が似通っている。同じタイプか、もしくはお隣タイプ?)ようです。
高圧的な親との葛藤に長年悩まされた上、「人に受け入れてもらいたい」という根深い衝動に振り回されていた、と、繰り返しご著書の中で書いていらっしゃる加藤さん。




(以前の記事でも取り上げたインタビュー音声ですが、何度聞いても(・∀・)イイ!!です。
大竹まことさん、室井佑月さんの等身大・本音発言にも慰められます。)



元々の成分が似ている(感情タイプの3-4辺りでしょう。)上、実の親との折り合いが悪いところも同じとあって、加藤さんが本の中で取り上げるご自身の失敗談は、とても他人事とは思えないんですよね。
「うん、うん。わかる、わかる。ああいう転び方は痛いよね。悔いが残るよね。」と頷きながら、つい、身を乗り出して作者と対話している気分になってしまう...。



一節読んでは、「そうだ、あの時のあの一件...」と、自分の過去と照らし合わせ、改めて振り返らずにはいられない。
だから、右から左へとサラ〜ッと読み流しするなんて、とてもできません。
小さな文庫本であっても、自己流・内観セラピーのセッション一回分に相当するような、重い読後感を残してくれます。


私の場合、自分の闇部分と向かい合う覚悟ができた時、真正面から闘いを挑みたくなった時にこそ、手が伸びますね。加藤諦三さんの本に。
毎日読むにはちょっとヘヴィー過ぎるかもしれません。
心にスタミナがあって、へこたれないだけの自信がある日に読まないと。


決して取っ付きやすくはないです。
人によって合う・合わないはハッキリと分かれるでしょう。
親との関係が良好で、幸福な子供時代を過ごした人には、いまひとつ理解し難い著者かもしれません。
もし「合わない」と感じられたら、無理して読まなくて良い、と思います。


このところ、キャロライン(キャロリン)・メイス Caroline Myssという直観医療能力者(Medical Intuitive:要するに、人の身体の病巣部や問題部分が「見えちゃう」「わかっちゃう」という特技の持ち主。)の著作が面白くて、本・オーディオブックを片っ端から取り寄せて読み(聴き)続けています。詳しい紹介はこちらの過去記事をどうぞ。

「生きざまは身体にあらわれる」(Your biography is your biology.)
http://backtotheessencenow.blogspot.com/2014/10/your-biography-is-your-biology.html

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彼女が著名な神経外科医・ノーム(ノーマン)・シーリー医師と共に出したCD12枚組のトレーニングコース

The Science of Medical Intuition: Self-Diagnosis and Healing With Your Body's Energy Systems
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の中で、特に強く印象に残った部分がありましてね。
CD1枚目、一番最後の話です。


これからあなたが身につけようとしている
直観能力というのは、
人間ならば誰にでも備わっているもの。
特別なものではありません。

もし、あなたの能力が開花し、
『おぉっ、これ、すごい!
使える!』という段階に到達したとしても、これだけは守って欲しいのです。



絶対に、この能力について

自分からは口を開かないこと。
しっかりと口をつぐんでおくように。


「私ね、こんなすごい能力が出てきたのよ〜!
『見える』ようになったのよ〜!」
なんて聞かされて、
「あらそう、それは何よりね。おめでとう!」
なんて言ってくれる人、いるわけないでしょう?


「私、ちょっとト・ク・ベ・ツ〜♪な力を
手に入れちゃったのよ〜!」
と言うあなたに対し、
「まぁ、それは良かった。もっともっと私よりも
ト・ク・ベ・ツ〜♪な存在になってちょうだいね!」
なんて、一体誰が言うんですか。
そんな反応、他人に期待する方がおかしいでしょう。


また、前回の記事で紹介した「ヒーラーのためのエッセンシャルガイド」(CD・英語)では、こんな言い方もしていました。

Caroline Myss' Essential Guide for Healers
Caroline Myss
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いいですか。
これは神と、あなただけの秘密です。
自分から軽々しく喋ったりしないこと。
ひたすら沈黙の行に徹するのです。

透明人間になる(become invisible)ことです。

要するにこれ、キャロライン(キャロリン)・メイス流の、


【他人の嫉妬心から
自分の一番大事な宝を守りなさい】


というアドバイスだったんですね。
それに気付かせてくれたのが、こちらの加藤諦三さんの文庫本でした。

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こちら↓、お手頃価格のKindle/電子書籍版。


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嫉妬。
妬み。


つい最近まで、この手の醜い感情に関しては、自分は【発信者サイド】専門の人間、と、信じ込んでいました。
元同級生の誰誰が仕事で活躍している。
○○ちゃんが国立大学での専任講師の仕事が決まった。
☆子が念願の初・翻訳本を出した。
そういうニュースを聞くと、「やったね!良かったね!」と、晴れやかな気持ちになりはする一方で、何も胸張って誇れるものが無い(と、ハナっから決めつけている。)我が身の不甲斐なさが身にしみて、しばし、へこむものです。



この、何とも言えない、夕立でずぶ濡れになってしまった掛け布団のようなイヤ〜な気持ち。
それが、私なりの【嫉妬】【妬み】の表れ方だったんですね。
「ええ、私、あの人のことが羨ましくてたまらないんです。」
この一言をはっきり言語化するのが嫌だったから、「濡れ布団」などという、生理的に不快な“感じ”の姿を借りて意識に上らせるしかなかったのでしょう。



でも、数年前、あまりにもウジウジしてばかりで後ろ向きなおのれの姿にハッと気付きました。
「これじゃいかん!」と、反省。
「あ、濡れ布団がこっちに向かってくる...」と、怪しい雲行きをキャッチしたら、行動パターンを変える。それを習慣付けてみることにしたんですよ。
思い切って新しいことを学び始めてみたり、習い事の教室を変えてみたり...、といった具合に。
おかげで、嫉妬心の御し方はこの数年でかなり上達したように思います。



ところが。



最近、うすうす分かってきました。
「毎日、何とか平穏無事で過ごせているひとならば、どんな人でも他人からの【嫉妬&妬み】の標的になってしまう可能性が、ある。」
余程不幸のどん底に落ち込んでいない限り、他人からの【嫉妬&妬み】から完全に逃れるのは至難の業である...。
ということが。
妬む側の人にとっては、自分以外から発せられる「まぁまぁ。」「ぼちぼち。」といったニュートラルな一言ですら、面白くないのですからね。



そうです。
今、これをお読みのあなたも。
そして、こんな(メタボ&無職中年おばさんの)私でさえも。
ふと漏らした一言がきっかけで、他人からの【嫉妬&妬み】を向けられる可能性は、大いにあるんですよ。
ごくフツーに、自分らしく、自然体で振る舞っていたとしても。


...いや、もしかしたら、その
「ごくフツーに、自分らしく、自然体で」の辺りが、まさに【嫉妬&妬み】を磁石のように引き寄せる、のかもしれません。



だって、その手の人達の辞書には、どこ探したって無いんですもん。
「自分らしく、自然体で」という表現は。
遠い昔にどこかに置き忘れてきてしまったらしいです。
親や先生から「そんなもの捨てなさい、邪魔だから」と言われ、洗脳されたのでしょう。



さあ、「妬まずにはいられない」人達に対しては、一体どうやって身を守ればいいのでしょうか。
今のところ、キャロライン(キャロリン)・メイスが上で語っているように、「透明人間になる(become invisible)」ことに徹底し、その人達のレーダーに引っ掛からないようにすること程度しか思いつかないですねぇ。
うぅむ、困ったもんだ。



加藤諦三さんの本、気に入ったところに付箋紙を付けながら読んでいったのですが、途中でやめちゃいました。
あまりにも付箋貼るところが多過ぎて、一束全部使っちゃいそうな勢いだったからです。



以下、何箇所か引用しますね。
「ピン!」と心の奥で何かがクリックした方、ぜひぜひ一度本書を手に取ってみて下さい。
「そうだったのか!」と、目から鱗が落ちるようなスッキリ感が味わえること請け合いですから。



「嫉妬深い人というのは強迫的に名誉や力を求めつつ、
あるいは地道な努力をしないで名誉を求めたいと思いつつ、
現実には縁の下の力持ちの役割を担わざるを得ない立場に立っている人
であると私は思う。
『強迫的に名誉や力を求めている』人が
日の当たらない場所にいる時に、日の当たる場所にいる人を
妬むのである。」

(PHP文庫、p.73)

地道な努力。
どんなに小さくても、努力は裏切らない。
必ずしも、目に見える実は結ばないかもしれません。
でも、私たちの心の中には確実に【自信】という砦(とりで)が努力の量に比例して築かれていきます。
その法則に気付けない、ある意味気の毒な人が、この「妬まずにはいられない症候群」の人々。
「楽して、他人を手足のように使って、最後に甘い汁だけ吸いたい」っていう安易な幼児性思考から抜け出す術を知らないかのようです。



「妬み深い人は過去に生きている。
過去に生きるということは、
他人を判断するときにその人の過去で判断するということである。
他人を過去で評価する。
妬み深い人自身が現在と未来に生きていないから、
他人を評価する時にも過去で評価する。
そして他人の過去の欠点に関心を持つ。

(...)

他人を妬んでいる人は生気がない。
それは未来を見て意欲的になっていないからである。」

(同、p.104)


旦那さんの経歴がどーだ。
実家の親が開業医で、その土地の名士的存在だからどーだ。
自分は四大卒じゃないからどーだ。
子供三人男の子ばかりで女の子に恵まれなかったからどーだ。
口を開けばこの手の話ばかり、という人種は、まさにこの「過去に生きる人」。
自分自身に生気が無いから、エモーショナル・ヴァンパイア(心の吸血鬼)化して、他人からエネルギー吸い取ってチュ~~~~~ッと一杯やるしかできないのですね。



「妬んでいる人は『やる気』を失っている。
『よーし、やるぞー』と燃えている時には自分の目標に向かって
全身が緊張している。


(©123rf.com 「よーし、やるぞー」の図。)

そんな時に人は他人を妬んだりしない。


他人がどうしているかということよりも、
『自分がすること』に集中している。
自分は『これがしたい』ということがはっきりしている。
自分にも他人にも正直である。
何よりも自分のしていることに誇りを持っている。

(...)

妬む人は自分にも、他人にも正直ではない。」

(同、pp162-163)


もはや説明は要りませんね。
他人に対しても、自分に対しても、ウソやごまかしばかりを繰り返すような人と無理して付き合う必要なんて、ありません。
身内とか職場といった、どうしても切れないしがらみが無いのであれば、勇気出して切っちゃいましょうよ。
そんな嘘くさい人間関係、無くたって立派に生きていけます。
むしろ、無い方が毎日の幸せ感は長持ちするでしょう。
断って、捨てて、とっとと離れちゃいましょう。



今回、こちらの「妬まずにはいられない症候群(シンドローム)」を読了しての、一番の収穫。
それは、



どんなタイプの人から遠ざかった方が良いのか、



そしてそれとは逆に、



どんなタイプの人と積極的に交流し、
大切に縁を育んでいかなきゃいけないのか。


この識別に自信が持てるようになったこと、だと思います。、
すっごくパワフルな人生指南の教科書として役立ってくれそうです。



妬まずにはいられない他人も確かに困り者。
でも、そうした人々を呼び込んでしまう自分の弱さも克服したい、という方には、「副読本」としてこちらもオススメ。

いじめに負けない心理学(愛蔵版)
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読んでいて「アイタタタ...」と、耳の痛い話ばかりですがね。


「自分は一人で生きていこう」
「もう嫌われてもよい」
と心に誓うことである。
本当にそのように決心すれば、
もうずるい人はあなたに近寄らない。

(p.118)






加藤先生、本当にありがとう。

2014/11/03

再UP:No thanks! 産地偽装の【禅もどき】。

もう大分前の話になりますが…



04/29/14に、「Oops! またやっちゃったよ、ブリトニー。」というふざけたタイトルの一文を公開しました。
エックハルト・トールについての思うところ、「ここが変だよ」と感じたところ、その他、参考にしたHPへのリンクなどを寄せ集めたものです。



が!!!


すぐに引っ込めてしまいました。
「このような個人の中傷とも取れるような文章(コメント部分の「元友人」からの掲示板投稿のことです。)を、裏も取らずに無批判に掲載し続けるのが良いことなのか、って。
人の道としてそれは本当に正しいことなのか、って。
自分でも答に詰まってしまいましてね。



コメントしてくださったayafuyaさん、そして、「あれ~?別の記事、確かにあったはずなのに…」と何度も再訪してくださった皆様、本当にごめんなさい。
ようやく覚悟が出来ましたので、昨夜、若干の修正や新ネタを加えた上で謹んで再公開いたしました。


【Oops! またやっちゃったよ、ブリトニー。】

警告!!!
エックハルト・トールの大ファン・信奉者の方は、
たぶんお読みにならない方が幸せかと存じます。
世の中にはスルーした方が精神衛生上良いこともありますので...。)



記事を引っ込めてからも、いろいろとこの件について調べ続けました。
そして、「再掲載するに足る、納得できる理由」が見つかるまでは再upしない、と、心に決めたのです。



この間、大きなヒントを与えてくれたのが、下の本。
おなじみ、ドクター苫米地の処女作・「洗脳原論」です。


洗脳原論
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苫米地英人博士
お名前を出しただけで好き嫌いがはっきりと分かれる方かもしれません。
「洗脳原論」という本には読んで良かった!基本的なことが学べた!ということで、★★★★★(五つ星)評価をつけましょう。




ただ、苫米地博士という人物に関しては、私の理解をはるかに超えた巨人/怪人という気がします。
博士の業績や、主義・主張の全てに同意するつもりは毛頭ありません。
「洗脳原論」という書籍は肯定的に評価するものの、それ以外の著作については自分で読んで確かめてみたわけではないので、まぁ、判断留保、といたしましょう。コメントできる程読んではいないんですよ。




一応、公式HPのリンク、貼っておきましょうか。
苫米地英人公式サイト:脳と心を洗いなさい!

(↑ぶわははは...!!!脳、洗っちゃまずいでしょーに~~~!!!)



決して全ての宗教を否定されている方ではないんですよ。
天台宗のお坊さんとして得度され、現在では天台宗ハワイ別院の国際部長という役職も務められている、とのこと。
(参考:クラブ苫米地 http://www.club-tomabechi.jp/prevew02.html の記事)



認知科学研究者・指導者・宗教者としての傍ら、「サイゾー」「サイゾーウーマン」といった、ずばり言って下世話趣味の人(もちろん読んでます☆)をターゲット読者とする活字メディアを発行する企業のオーナーでもあります。
とにかく、型破りという言葉がぴったりの方ですね。
この「洗脳原論」でも詳細に書かれていますけど、オウム真理教の元信者の脱洗脳(本書では「デプログラミング」の用語を多用。)プロセスに深く関わり、それなりの成果を挙げられたようです。




最近ではオセロの中島知子さんの脱洗脳プロセス絡みでお名前を知った、という方もいるのでは。




「洗脳原論」でも繰り返していらっしゃるように、脱洗脳(デプログラミング)というのは、ちょっとしたきっかけで全てがご破算になってしまう危険と常に隣り合わせだそうなので、まだ完全に気を許すことはできないみたいですね。
中島さんには、休業した分を補って余りあるようなご活躍を期待したいものです。才能ある方だと思うので。



「洗脳原論」から、私がエックハルト・トールという著者を自分の中で位置づけるのに役立った部分、少し引用しましょうか。


「洗脳を知るバロメーターとして、
洗脳の深さ、浅さという問題がある。
どちらが危険かは明言できないが、

外的刺激に対する認識の判断基準が、
肉体に近いか、抽象度の高い思考
すなわちフィロソフィーに近いかで、
洗脳の深度は決まってくる。


抽象度の高い思考
に依拠するほうが、
手の込んだ深い洗脳が
施されていて、
解けにくいと考えられる。





「人の心には、決して素人が素手で触れてはいけない
意識の闇の部分がある。
それを本書では、ダークネス・バウンダリー(darkness boundary)、
すなわち闇との境界線と便宜的に呼ぶことにする。

(中略)


カルトのはじまりは、何らかのきっかけで

ダークネス・バウンダリーを
超えてしまった教祖と
その周囲の『勘違い』が
その発端になっている

といっても過言ではないだろう。」



「現実世界の空気を吸って生きていくことが、

われわれ人間本来の姿である。
可能性世界への過剰な逃避は、
現実世界で感じる痛みを希薄にする。


洗脳の副作用は、
この痛みに関する
人間的な完成の鈍化であり、
他者に対する
ラディカルな意味での
想像力の欠如


なのである。」



「エリクソン派(注)の学者のあいだでは、

変性意識を誘導するような発話をしたり、
通常の会話でも話し方を変えるなどといった
高度な技術も発明されている。





(注:アメリカ人精神科医ミルトン・エリクソン (上の動画のおじいさんです。)を祖とする、催眠療法の一派。
本家本元のエリクソン自身は誠実な臨床家だった、というのが定説のようです。
大衆の洗脳などに悪用されるというのは、彼の本意ではなかったと思いますね。)


たとえば


変性意識を誘導する発話では、
常に、低いゆっくりした声で話す


といったふうに...

(中略)


古典的な催眠とは異なり、


被験者がほとんど意識することなく、
自然に通常の会話から
変性意識状態に
誘導されるのである。

(中略)

こうした自然な行為にアンカーを埋め込むことは、


エリクソン派のカウンセリングだけでなく、
現代的な洗脳においても利用されている。


説法会で教祖の声を聞くだけで、
あるいは常に独特のリズムの口調を
続けることで変性意識化するように、
非洗脳者は知らないうちに
仕掛けられているのである。


こちらの掲示板ページ、The AnticultさんとChris Dalinさんという方々の投稿に「エックハルト・トールは明らかにエリクソニアン派の催眠技法を使用している」との見解が示されています。

http://forum.culteducation.com/read.php?12,7166,56186#msg-56186


「ザ・お仕事」のバイロン・ケイティー女史もほぼ同罪(もしくは、より重罪)なんですって。この二人(トール&ケイティー)、とても仲が良くって、お互いのことをさかんに褒めちぎっているそうです。
エリクソニアン催眠+オプラ・ウィンフリーつながり、なのかな。




「洗脳のひとつの典型的手法は
精神のゲシュタルト
【=全体性を持ったまとまりのある構造。/筆者注
を破壊することにある。
一部のセミナーグループが行っている、
いわゆる「気づきのワーク」などは、
皮肉にもゲシュタルト・セラピーを手本にしたとされているが、


『いま、ここで』といった言葉をつかい、


セミナー団体の構成員としての『いま、このとき』のみに
関心を持たせ、


本人の過去からの心的な切り離し、
さらには社会的な役割を持った未来からの
切り離しを行なうことを目的とした
ゲシュタルト破壊の手法として機能している。」





「いま、ここで」の強調は、他の教えにも見られること。
なので、大して「危ない!」なんて考えたりしないんですよね。
...ある一線を超えるまでは。



その「一線」を超えてしまうと、どうなるのでしょうか。



これまで歩んできた道を忘れ去ることによって、「過去に学ぶ」「過去の過ちを反省する」という作業が軽視されてしまう。



また、未来を考えないことにより、行き当たりばったりな生き方をするようになる。
自分の無責任な行動により、周囲がどれだけ迷惑を被るか、といったことにまで考えが及ばなくなる。


「何も考えない、困った奴」へといとも簡単に堕してしまう可能性が高くなる、ってことです。
「脳内お花畑」と揶揄されるスピ系・ニューエイジ系大好きの人々は特にその危険が高そうです。
(←これ、自戒の念込めて書いてますよ。他人事とは思えませんから...。)

「麻痺させていって、痴呆化させる」。
コンピュータと人間の知能の関係を扱った本なのですが、ナイス☆タイトル!ですね。

出版社名もステキです。
"Numbing us down and Dumbing us down" Harold Finkleman, R.H. Positive, 2007



「大事なのは、今。先のことは考えない。」


ここを歪めて解釈する人が増えると、下のような事態がますます頻発するようになるのでしょうか?






「メジャー・レリジョンというのは、
宗教の生存競争を勝ち抜いてきただけあって、
それだけ強力な求心力を持っていると考えられる。
それに、


新しく教義を作るより
真似たほうが簡単である。」



あぁ、それで「禅もどき」的な本の誕生、ってなるわけですね。
なるほどね。
新規開発よりも、既に出来上がったものを「お色直し」した方が手間もかからないし、大勢の人にもアピールする、ってことなんですか。
まぁ、よくよく考えてみると、これ、マーケティングの基本と言えるかも。


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(私、どちらも大好きですよ~。ただ、「いちご新聞」を毎号小学生の時に買って、「大人になったら五反田のサンリオ本社で働きたい!」と夢見ていた者としては、「サンリオよ、それで本当にいいのか?」と、ちょっとだけ心配したくなってしまうんですよ。)




40年前は一部100円でした。



「明日死ぬとわかっていてもするのが、養生。」



とは、作家の五木寛之さんの名言ですが、


【参考:「死ぬ日を最高にもっていく」 帯津良一コラム
NPO法人 日本ホリスティック医学協会のHPより。】

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(お釈迦様が何度も強調されたように、いずれみんな病みます。
みんな死にます。いつ、その日が来てもあわてることが無いようにしたいものです。この三冊、私にとっては宝物ですね~。)



ちょいと加工しまして、


「明日死ぬとわかっていてもするのが、
真実の探求。」


と、行きたいもんですね。



死ぬまで勉強は終わらないんです。
死んでも、(たぶん)続けていくんです。
永遠に終わらない旅のようなもんです。
「禅もどき」と遊んでいる暇があったら、早いとこ本筋に戻って、自分なりの真実、他の誰にも操作されていない、自分だけの真実を少しでも明らかにしていかないと、ね。




あぁ、そういえば、既にこの方が似たようなこと、おっしゃっていましたっけ。


"Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever." 

(明日死ぬかのように生きてみなさい。
永遠に生きるかのように学んでいきなさい。)  マハトマ・ガンジー







私たちを内側から強く(empower)してくれるのは、こうした血と汗と涙で彩られた実体験を持つ人が遺してくれた、ずっしりと重い言葉ではないでしょうか。
心地良い書斎の巨大なアームチェアーからやって来るなんてことは、まず、あり得無い...と思います。




今の世の中、あまりにもニセモノやコピペのやっつけ仕事が横行しすぎです。
「智慧」ぐらいは、ぎっしり中身が詰まったで本物でないと、ねぇ。
ヴァーチャルリアリティじゃ、困るんですよ。ええ。



さっ、少し玄関先の落ち葉掃除でもしよう。


2014/10/29

「生きざまは身体にあらわれる」(Your biography is your biology.)

キャロライン・メイス(Caroline Myss)が、著書や講演の中でよく使う言葉です。


この方、90年代~現在にかけて活躍中の、「7つのチャクラ」を初めとしたベストセラーを多数執筆している著者なんですね。
直観医療(intuitive medicine)リーディングを専門としています。
近年では、医療からスピリチュアル全般へ、と取り上げる話題がシフトしてきました。



元々カトリックの人なので、取り上げる人物や逸話もキリスト教色が濃厚です。
にもかかわらず、インドの聖者・サティヤ・サイババへの帰依を公言していたり。
一筋縄ではいかない、実に面白いおばさまです。頭も抜群に切れますしね。




(旅行先のスコットランド・フィンドホーン共同体で急病に倒れ、苦しんでいた時のこと。
自分でも訳がわからないまま、「ババ様、ビブーティ(聖灰)を私にください」と祈り続けた彼女の元に、その翌日、"To Caroline Myss"という宛名と共に、小さなフィルムケースに入ったビブーティが届きました。
過去にデンマークで彼女の講義を受けたことのあるファンの男性が、何日も前に投函したものでした。
このフィンドホーンへの旅は全くの私的な休暇だったため、送り主の男性は彼女の居所を知るはずもありませんでした。)

【参考記事】
https://sathyasaibaba.wordpress.com/2008/05/02/caroline-myss-crosses-paths-with-sathya-sai-baba/ 

彼女はCDや書籍の中でも、幾度かこのサイババ神秘体験に触れています。代表的なのは、こちら。(私が持っているのはハードカバー版なのですが、211−212ページにその逸話が登場します。)

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(タイトルが与えるインパクトに関しては、原題の勝ち!)


今朝聴いていたCDに面白いフレーズがあったので、メモっておこうと思いまして。


Personal Healing
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ロンドン中心部にある王宮・セント・ジェームズ宮殿での記念講演会より。
聴衆の中にはチャールズ皇太子もいます。CDの最後で、数分間だけ〆の挨拶をしているのが収録されていますが...まぁ、これは要らなかったかな。
ただでさえメイスおばさんの話、ほんのちょびっとしか入っていないんだもの。


「私たちから力を奪うものではなく、
私たちを力付けてくれるものを
選ぶようにしましょう。
そうすれば万事うまくいきます。


今、その正体がよくわからなくても
構いません。


というのも、どうやら、神様というのは、
なぜ(Why?)】あなたがそれを選ぶのか、という
ことの方がより気になるらしいんですね。
意外でしょうけど。


【なぜ (Why?)】選ぶのか。
そちらが大事なんです。【何(What?)】ではないんです。



Choosing something that empowers you is always better than something that disempowers you,
even if you don't know what you're choosing.
Because, believe it or not, what is probably true is that Heaven cares more about WHY you make the choice that you do, rather than WHAT you choose.


(Caroline Myss,"Personal Healing" <Audio CD>, Sounds True, 2003.
訳文は黒犬べーやんによる。)




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(*Myssで「メイス」なんて、読めませんよ、普通...。ポーランド系の苗字だそうですが。
ファーストネームの方にしても、CDのナレーション等では、「キャロリン」の音に近いです。Amazon.comの読者レビュー欄などでアメリカ人による文章を読むと、"Carolyn"とスペリングをミスっている人が多いことからも、発音はキャロラ・イ・ンではなく、キャロリ・ンと読むのが正しいのでしょう。
一応、ここは翻訳本での表記&慣用に従い、「キャロライン・メイス」で統一しときます。)



きっかけは、8月の終わり頃、偶然地元の図書館で見つけた、彼女のオーディオブック(CD)でした。それがこちら。



Caroline Myss' Essential Guide for Healers
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ヒーラーでも、ヒーラー修行中でもない、ただの野次馬素人である私なんぞが借りていいのかいな、と迷ったのですが、聞いてみたら内容はいたってまともでした。


自分に自信の持てない「ヒーラー(癒し手)願望の強い人たち」。
そして、既に「ヒーラーになってしまった」人たち。
こういう人には往々にして、真の自尊心というものが欠けている。
真の自尊心を築き上げていない人がヒーリング業界に入ると、クライアントさんを「上から目線」で見てしまいがち。「私が、この手で治すんですよ(ドヤ顔)!」的な誤った傲慢さを身に着けてしまう恐れがある。
これでは、癒しどころか、クライアントさんにとっては害となるばかり。
癒しというものは、ヒーラーの力を超えたところで起こるもの。
それを忘れてはならない。


また、ヒーリングを生業とする者には、常に自分を謙虚に見つめなおすこと、自らのダークサイド(=影/シャドウ)の問題に取り組む覚悟とが要求される。
そんなことすらできない人に、癒しのプロを目指す資格は無い。
プロ失格である。


...といった話が、4枚組CDで熱っぽく語られていました。



「ヒーリング」をテーマとしているにもかかわらず、彼女自身の語気は荒っぽいし、話がヒートアップしてくるにつれて「マッサージの施療室に置いてある、あのチョロチョロと流れてくるミニ噴水の音。あれ、トイレの水漏れと一体どこが違うっていうのよ!!!」とか何とか、もう、言いたい放題。(誰か彼女を止めてくれぃ〜。)
まるで80〜90年代初頭の、ビートたけしの「オールナイトニッポン」や、「北野ファンクラブ」で繰り広げられたような、毒舌トークのノリなんですよ。
(実は私もあの人工的なチョロチョロ水の音には、うーん、ちょっと...と、日頃から複雑なものを感じていたので、これには大爆笑でした。)



そっ。
普段は落ち着いた顔して猫かぶって(←失礼)いるけど、一度火が点き始めるとどっちに飛んでいくのか全く予測がつかない。
そのような、ネズミ花火みたいな人っていうのが、このキャロライン(キャロリン)・メイスの基本イメージ、でしょう。
(はい。私、この彼女の野性味あふれる危なっかしさ、結構楽しんでいますよ。)



アメリカ人でも、"Caroline Myss...Either love her or hate her."なんて書く人が少なくないことから、好き・嫌いがハッキリと分かれる著者(話者)です。
「ヒーリング」「ヒーラー」なんてタイトルに「優しさ~♪」「安らぎ~♪」なんて甘い雰囲気を期待してCDを再生したら、パンチ効き過ぎ、彼女の激辛ド突き説教の連続に怖くて泣いちゃった、っていう方、たくさんいそうです。Amazon.comでの評価があまり高く無いところを見ると。
個人的には文句無しに★★★★★(五つ星)をあげたいところです。
今、この時点で自分に必要なメッセージが目白押しでしたから。良薬は口に苦し、を地でいくような話でした。
まぁ、性格的な相性というものもありますし...お世辞にも万人向き、とは言えないかも。



サンマーク文庫の流麗なる日本語訳からは、決して浮かんでこないと思いますよ、この彼女の鬼軍曹&怖いおばちゃんキャラ...。
こちらは、彼女が司会を務めるラジオに寄せられた電話相談の様子です。



(クスリが止められない「ヒモ」的な男性との今後について相談した質問者に対し、キャロライン姐さん、「そんな男、追い出しなさいっ!出てけー!って言うの。『あんたに利用されるのはもうたくさんだ!』って言ってやんなさいっ!!! 憐れみと愛とは別物なのよっ!!!」と、力強くバッサリ。
某・細○のおばちゃん級の力技・説教トークですね。圧巻。)



「7つのチャクラ」を読んだ時の印象から、もっと学者系スノッブ(=背伸びしぃ~&知ったかのイヤミィ。)で、石頭の修道女っぽい人かなぁ、と思っていたら、全然違ってました。これにはびっくり。
まぁね、本っていうのは、出版にこぎつけるまでに編集者やその他大勢の人の手が入るもの。(版元が大手出版社だと、なおさらそうでしょう。)
汚れも、傷も、きちっと修正された上で磨きをかけられ、ピカピカの姿で出てくる「工業製品」みたいなものです。
書いた人のキャラクターが100%反映されるか、っていうと、そんなことはない。あまりにもぶっ飛び過ぎたところは少しトーンダウンさせて、万人に口当たりが良いよう、上手に加工されますからね。


一方、TV・ラジオやCD(オーディオブック)など、「しゃべり」媒体におけるキャロライン・メイスの印象は、全然違います。
はるかに荒削りで、血の気が多くって、辛口ジョークも連発。
全然「作ってない」「飾ってない」んですよ。聞いててハラハラさせられる時、あります。もう、欠点も何もかも全て無修整でポンポン出しちゃうから(細かく自己検閲なんてマメなことはしない)、CD聞きながら爆笑することもしばしばです。



話の持って行き方も、「ちょ、ちょっとそれ、強引じゃないすかー?」ってこと、結構多いです。(←この、強引さっていうのは彼女の本にも共通して見られる傾向。時々、眉にツバ付けたくなる部分、出てきます。)
かと思うと、ある時突然、じゎゎーんと心に響くような深~い話を、ポロッと吐き出したりする。
ガンガン、ホロリ。
この落差がたまらなく面白いです。



私にとっては、この「ガンガン!&ホロリ。」のメイス話法、つまり、毒舌&暴走発言の合間に、ふっと「デリケートで純粋な、本音発言。」を忍ばせるというテクニック、やはりビートたけしさんとかぶるなぁ、って感じがしますね。
ま、「崇拝」したい...とは思わないですよね。好きだけど、でも、崇拝はしない。
こういう強烈な個性の方々は、公(パブリック)な場でのお姿を遠巻きに見て「ほーんと、面白いこと言ってるよなぁ〜。」と、単なる「ファン」という立場でひたすら感心だけしているのが私自身にとってはベストの距離感、という気がします。
私生活でもどっぷりお友達になる...
う〜ん。別にそこまでしなくても、いい、かな。



(ふと思いついたのですが...。
急激に発展を遂げる新興宗教の教祖とか、企業経営者には、この手の強烈なエネルギーの持ち主、多いような気がします。
「ちょっと強引なところもあるけど、勢いがあって、大勢の人を惹きつけて前進&勢力拡大できるパワーの持ち主。でも、静かにじっくりその姿を観察する人には、雑なところや詰めの甘いところもチラホラ見え隠れしたりする。」
...という感じの人。
いますでしょ?そういうパワフルそのものなお方。あなたの身の回りにも一人や二人ぐらい、いませんか。)



そういえば、たけしさんも昔、こんな映画作ってたんですねぇ。
見たことないのですが。(な、なんて濃ゆい俳優陣なのだろう...。さすがです。玉置浩二と岸辺一徳の両氏をぶつけるなんて!)



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実は、キャロライン(キャロリン)・メイスに接したのは今回が初めてではありません。
数年前、「チャクラ」に興味を持ち始めた時に、上に掲げた「7つのチャクラ」の英語版を入手しました。
最初から最後まできちんと読破したことは、しました。一応。



ただ...
本を読み進むにつれて、その論理の進め方がどうも強引過ぎるような気がしたんですね。で、イライラしてきた。
「インドから来たチャクラ、キリスト教のサクラメント、ユダヤ教(カバラ)の『生命の木』...そんなに都合良く、全てがぴたっと対応するんかいな!? ホンマかいな!?」...って思いました。
で、これ以上読む意味無し!と判断し、ゴミ箱送りの刑と相成った次第。
彼女の本など、もう二度と手に取ることはないだろう、と、その時は思ったのですが...。



なのになのに、それなのに。
「男はつらいよ」のフーテンの寅さんがある日突然、脈絡も無く故郷の葛飾区柴又に帰ってくるように、なぜかは知らねど上の「Essential Guide for Healers」のCD4枚組はいつの間にか私の縄張り内に入ってきてしまいました。
これをきっかけに、キャロライン・メイスの他の著作物も我が家に次々と入り込み(主に図書館から♪)、現に私のPC周辺を占拠してるんですよね〜(苦笑)。カーステレオでもヘビーローテーションで毎日かかってます。聞いてます。実に面白いです。




冒頭に引用した言葉に無理矢理話を戻しますと、


【なぜ?(WHY?】私は今、突然キャロライン・メイスを読み始めているのだろう。


それに対する答えは、きわめて単純・明快です。
この記事のタイトルに選んだ彼女の決まり文句:


Your biography is your biology.

(あなたの伝記はあなたの生物学である...
意訳して

「あなたの生きざまは、
あなたの身体にあらわれる」 


と、してみましたが。)

この一言に


ガツーン!


と、一発、やられちゃったんですよ。
惚れちゃったんです。
運命的な出会いを感じてしまったんです。←オイオイ...大丈夫なのか、脳味噌!?(苦笑)



だって、この"Your biography is your biology."って言葉。
ちょっとすごくありません?


《...文系(伝記) 
と 理系(生物学) が
クロスオーバーするところ 
= 人間の心と身体

という意味が込められているんですよね?



深い。
深すぎる。
これが面白い話にならないわけがないじゃないですか。
右脳ばかりが肥大化し、数字や、論の組み立てなどが苦手な文系人間の私なんぞは、このように思うんですけどねぇ。
皆様はどう思われます?


ゆるゆる、ぼちぼち〜というペースで10年以上ヨガを続けている者としては、この辺りの心身相関論というのは非常に興味をそそられる分野なんですね。
時間があったら、もっとその辺を学びたい...と、ちょうど思い始めていた頃でした。


いや〜、数年前、「7つのチャクラ」ではなく、こっちの本を最初に読んでおけば良かったなぁ。
ハーバード大卒の著名な神経外科医・ノーム(ノーマン)・シーリーとの共著だけあって、怪しげな話は最低限に抑えられた上、各症例の記述も実にしっかりしています。読み応え抜群の、素晴らしい一冊です。


(著者名が「ミス」てなっていますけど、これ、間違いなくキャロライン・メイスですよ〜。訳書が出た95年当時は、YouTubeも、ポッドキャストも、まだこの世に無かったからして、翻訳者の方も発音を確かめようがなかったのでしょうね。)


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日本語版で持っておきたい方、絶版となって久しい本ですので、早めに入手されることをオススメします。
医学英語に詳しい方ならともかく、我々一般の素人にとって、病気の名前や臓器の名前は、やはり日本語(漢字表記)がわかりやすいですからね〜。



ちなみに、原著はこちらです。Amazon Kindle StoreやiTunesストアなどでも電子書籍版が好評発売中。(辞書機能が組み込まれている電子書籍って、洋書を読む人にこそオススメしたいですよね。一度使ったらやみつきになります。)

2014/10/24

「光のシャドウ(影)」...?! 2


前回からの続きです。

「光のシャドウ(影)」(light shadow)について、デビー・フォードさんは次のように説明しています。


自分が他の人々に投影している
"光の部分"を
捜せばいいのです。


もし、誰かのことを『見習いたい』
『まねしたい』と思うなら、
それは、あなたが自分の中にある性質を
相手の中に見ているからです。



また、誰かに心奪われるほど夢中になったとすれば、
それは、あなた自身の中にある愛すべき部分が
相手の中にも存在しているからです。


自分の中にはない性質に関して、
あなたが他者に反応を示すことは
あり得ません。」


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(…中略…)


他の誰かの性質に魅力を感じた場合、
その性質は間違いなくあなたの中にも
存在しています。


それがいかにすばらしい性質であれ、
このことに変わりはありません。」

「シャドウ・エフェクト」 ディーパック・チョプラ、デビー・フォード、マリアン・ウィリアムソン共著、佐藤志緒 訳、ヴォイス、pp.211-212 ...本記事内、引用文中の強調は、全て黒犬べーやんによります。)


【光のシャドウ】。
これは、私たちが人間として成長する過程において、周囲の反発や抵抗にあったがゆえに、自分からも、世間からも隠し、封印してしまった良き性質なのだ−−−
と、デビーさんは主張します。



文中にも登場する「出る杭は打たれる」ということわざ、日本で教育され、日本流の集団生活に従うことを余儀なくされてきた人にとっては、馴染み深い表現です。
自分が所属する集団から突出し過ぎてはいけない。
集団の平和を乱したくなかったら、あまり目立つなよ、変わるなよ、輝くなよ、さもないとコテンパンに叩くぞ!...って、上の世代が下の世代を脅して洗脳し、自分達の都合のいいようにコントロール。
典型的な日本古来の「村社会」は、このように若い世代の活き活きとした魂を殺し、自分達の世代の劣化コピーをひたすら再生産することによってずっと生き永らえてきたんですね。
そうした共同体が嫌なら、道はひとつ。
出て行くこと。
これしかありません。


(ちなみに英語原文では"It's lonely at the top."「頂点に立つ者は孤独だ」という表現を使っているので、翻訳文中の「出る杭は〜」とはちょっとニュアンス違うと思うんですけど...☆
ま、いずれにしても「上に行き過ぎると痛い目にあうぞ」という意味で、足を引っ張ろうとするネタミ〜&ソネミ〜星人の好きそうな言葉ですよね...。)


両翼で大空を飛ぶ自由を、飛べる喜びをすっかり忘れてしまった籠の鳥のように、生気を失った存在。
【光のシャドウ】と切り離されてしまった現代の私たちは、まぁ、そのような鳥たちにも似た存在、と言えるかもしれません。
「みんなに受け入れられたい。社会の中に自分の居場所を作りたい。」 
その一心でもって、周囲に迎合し、言いたいことすら言えずに口をつぐんでしまう。やりたいことも満足にやれない。周囲からの反発を恐れるあまりに。
こうして各人誰もが持って生まれたはずの素晴らしい性質=【光のシャドウ】は、意識の奥底へと追いやられ、忘れられてしまう、とデビーさんは考えます。



【光のシャドウ】と切り離されると、どうなってしまうのでしょう?
キラリッ☆と光る、みんなを元気にするような素晴らしい性質。得意技。
誰にでも備わっているこうした素敵な要素を、自らの手で封印しながら生きているに等しい、ってことなのですよ。
ちょっと、あんまりじゃないですか。
何にも悪いことしていないのに、ただ「目立つと困る」というだけの理由で、長年座敷牢に閉じ込められている無実の囚人級の手ひどい扱いを受けている、ってことですよね?


...このまま一生座敷牢暮らしなのか。
...もう、二度とあたたかい陽の光を浴びることもなく、暗闇の中でずっと閉じ込められたまま過ごすのか...。
ってな感じで、生きる気力を失くしつつある、【光のシャドウ】。
不思議なもんですね。擬人化すると、急に可哀相に思えてきます。
何とか助けだしてあげたい、解放してあげたい、って気分になりません?



でも、人の運命って、時々とびっきり粋なはからいを用意してくれたりします。
何一つ悪いことしていない、それどころか勇気出してみんなの前に出してみれば大勢の人々の力となってくれるかもしれない、私たちの素敵な【光のシャドウ】は、死なせてはなりません。生かしてあげないと。
だから、無駄死にだけはさせないぜ!!!とばかりに、人生の節々で、絶妙なタイミングを見計らって、あなた専属のレスキュー隊員が派遣されてくるんですよ。
(どこから...って?ま、それは皆様のご想像に任せます。)


救助の手を差し伸べてくれるのは、意外や意外、あなたのハートをグワシ!とわしづかみにしてしまう


【とっても素敵な、
憧れのあの人/○○さん】 


です。


別に深い付き合いなんか無いのだけれど、その人のことを知ってすぐさま「私、あの人の大ファンなの!!!」と無条件に言わしめる程の魅力を備えた、(あなたにとっては)素敵な、あの方/あの人/あの子、です


ミュージシャン。
スポーツ選手。
クリエイター。
芸能人。
作家。
実業家。
学者。
医者。


など、大概はマスメディアで目にしたり、その作品や仕事のすごさに触れたりして憧れや尊敬の念を抱くようになった有名人/遠い世界の人、という形を取りますね。
(その方が余計なアラが目立たなくて幻滅を遅らせることができますから。)


それでも、


職場の先輩や上司。
所属する運動部の部長。コーチ。
習い事の先生。
年の離れた親戚のお兄さん/お姉さん。


など、身近(...でも、同居家族や日頃の仲良しグループよりは、ちょっと距離を置いた…)な人間関係の中で出会える場合だって、充分あり得ます。



デビー・フォードさんにとって、ご自分の【光のシャドウ】と向き合う最初のきっかけを作ってくれた人物とは、なんと後に本書「シャドウ・エフェクト」の共著者となる、マリアン・ウィリアムソンでした。
お姉さんがたまたま彼女の講演会チケットを買っていてくれたおかげで(ラッキー!)、聴衆の一人としてその夜、初めて生マリアンに接したデビーさん。
マリアン・ウィリアムソンの真摯なメッセージ、そして理知的でありながら華やかで美しい彼女の雰囲気に圧倒され、たちまち大ファンになってしまいました。




(↑これが、前回ちょこっと触れた、故ネルソン・マンデラ南アフリカ大統領の就任演説に引用された部分です。 【光のシャドウ】の考え方、ま・さ・にここから生まれた、って感じしますね〜。
原文はこちらの本をどうぞ。)


愛への帰還―光への道「奇跡の学習コース」
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そういえば、VastStillnessさんの動画、頻繁に使わせていただいていますね。いつもお世話になり、ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。



残念ながら、得票数は全候補者中、4位という結果に。
今年6月に行われた予備選を突破し、秋の決選投票へと進むことはできませんでした。
ただ、応援団の顔ぶれは超豪華でしたよ。
「シャドウ・エフェクト」の共著者であるディーパック・チョプラを初めとして、他にもキム・カーダシアン(ハリウッド版叶姉妹的役割のひと、って言えばいいんだろうか...。)、パリス・ヒルトンの元親友・ニコール・リッチー、そして、偽インド人ヨギのお笑いピン芸人・スワミ・ビヨンダナンダ (←この名前最高っ〜!)、


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2014.5.19 Huffington Post (USA版)
「私が下院議員にマリアン・ウィリアムソンを推す5つの理由」
http://www.huffingtonpost.com/steve-bhaerman/marianne-williamson-for-congress_b_5341344.html

私の好きな精神科医であり、霊能力者でもある・Dr.ジュディス・オルロフ。(5月にお会いできた時のことは、過去記事で書きました。)


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音楽業界からはチャカ・カーンやエアロスミスのスティーヴン・タイラー、アラニス・モリセットといった、大物ミュージシャンたち。



まともにギャラ払ったら一体いくらかかるんかいな、と下世話な心配したくなる程のセレブな支持者たち、そして200万ドルを超えるとも言われる恵まれた(←州の代表議員選出戦にしては、ですよ)資金力に支えられての選挙戦でしたが、マリアンの国政進出という目標には今一歩、届きませんでした...少なくとも、今回は。)




え”、ニコール・リッチーって、ライオネル・リッチーの養女だったのーーーー!? 知らんかった〜〜〜〜!!!





ライオネル・リッチーと言えば、まぁ、あれですね。80年代、「♪田んぼに行って捨ててこーや...」の空耳(探してみてね☆)でちびっとだけ話題となった、あの曲が一番有名でしょうか。元コモドアーズなんて枕詞、要りませんね。



...すいません。脱線し過ぎました。


講演会が終わり、ひとり家に帰ったデビー・フォードさん。
ステージ上で光り輝いていたマリアン・ウィリアムソンの勇姿に、ひとしきり思いを馳せます。



「これほどマリアンに惹かれるということは、
彼女の中に私自身の光の影(シャドウ)を見つけたからに
違いない。
それはいったいどの部分だったのだろう?」

(「シャドウ・エフェクト」、p.213)


そして、次のような性質に特に魅了されたことを突き止めます。


マリアンは...

1. 率直に真実を話す、勇気ある人である。

2. 世界のことを真剣に考える、無私無欲の人である。

3. ステージ上でもごく自然に振る舞う、嘘偽りのない人である。


それまでのデビーさんは、(ご自身の弁によれば)そのような素晴らしい性質とはまるで縁が無い、と信じて疑いませんでした。
人に嫌われたくなくて本心を偽ったり、自信の無さゆえに言うべきことを引っ込めてしまったり、などといったことばかりしていて、とてもマリアンの域には到達できない、私には無理無理〜、と、考えていたのです。


でも、そこで
「あ〜、マリアンは雲の上の人だからしょうがないや。それに引き換え、私なんて、どーせ...。」
といった、負け犬思考の下降スパイラルに陥らなかった点は、この夜のデビー・フォードさんの大手柄でした。
以前から学び続けていた心理学、特に投影という心的メカニズムについての知識を総動員し、一発逆転の発想へと持ち込んだんですよ。



(参考記事:「私たちが持つ『影』を科学する」 中、「他人への『投影』」の項。
HP ユング心理学の世界へようこそ http://www.j-phyco.com/ より)



【ひょっとしたら、自分もマリアンの素晴らしさを見習って、少しでも憧れの彼女に近付けるかも...?】
長らく地面スレスレレベルで低空飛行していたデビーさんの自尊感情が、すくっと立ち上がり、まっすぐ上を向き始めた。
そんな劇的な瞬間です。



「私はマリアンの中にこれらの力強さを
見つけられた。
ということは、こういう性質が
私の中にも存在する
可能性があるということだ」


ここから、デビーさんの人生は大転換していきます。
ブティック経営者として、フロリダであまりパッとしない毎日を送っていた彼女が、世界的なベストセラーの著者、そして、「シャドウ・ワーク」を専門とする指導者へと変貌する道を歩み始めたんですね。


マリアン・ウィリアムソンという「光り輝く鏡」の中に、デビーさんが見出した彼女自身の美徳。すなわち、


勇気。
正直さ。
無私無欲。


休眠中の状態にあったこれらの良き性質を自分のものとし、状況に応じて上手に使いこなせるようになることで、ひいては世の人々の幸せに貢献する...という、何とも難度の高い課題を与えられたものの、デビーさんはそれらひとつひとつを果敢にクリアしていきました。
その結果、自分でも予想だにしなかった程の大成功と名声とを手に入れます。



「他人に投影している光の部分に気づき、
責任をもってそれらを受け入れた瞬間、このような
可能性(筆者注:憧れのマリアンと一緒に本を書き、
友人として付き合えるようになった、など、いくつもの夢を実現。)
が開かれていきます。


そのためには、投影のトランス状態を続けるのではなく、
自分自身の一部(光の影)をきちんと認めなければ
いけません。


そういう部分は
あなたに早く見つけて
もらいたがっています。」

(同書、p.217)




暗黒のイメージが強い、従来のシャドウ(影)ではなく、「憧れ」「大好き!」という言葉で表現されるような【光のシャドウ】と真剣に向き合うことで、デビーさんは新境地を開拓することができたんですね。



もし何かに対して
強い願望や憧れを抱いたら、
あなたにも似たような性質がある
ということです。

ただし、あなたがその性質を表現する方法は、
必ずしも他者のそれと同じとは限りません。
あなた独自の方法となるでしょう。」
(同書、p.217)


いくら憧れの存在だからといって、マリアン・ウィリアムソンをそのままコピーするのでは、工夫が無さ過ぎる。
それならば、私は私のやり方で行くしかない。
「デビー・フォード」という唯一無二の存在として、マリアンとはまた違う方向性で、自分が得意な何かをやってみようではないか...。



2013年2月。
がんにより他界するまでの十余年の間、ベストセラー作家として、指導者として、そして種々の薬物依存を克服した一人のサバイバーとして、デビー・フォードさんは持てる力を全て出し尽くし、精一杯走り抜きました。
世界各地で、たくさんの人々の人生を劇的に変え、安らぎへと導く、という偉業を成し遂げた後での旅立ちは、カリフォルニア州の自宅で、愛する家族や友人に囲まれての、とても穏やかなものであったそうです。
享年57歳でした。




(映画版「シャドウ・エフェクト」。英語音声のみですが、画像が持つ力のおかげでかなりわかりやすい内容となっています。)



そうか。
...となると、私は、大好きだった高校時代の恩師(前々回記事参照)の中に、自分自身の【光のシャドウ(影)】を見ていた、ってわけ?


どうやら、そういうことになりそうです。




2014/10/13

「光のシャドウ(影)」...?! 1

しばらく前に日本から取り寄せ、3分の1程読んでは放置しておいたこちらの本。

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現代アメリカのスピリチュアル業界において、知名度・影響力ともに抜群の三人の著者たちによる、豪華絢爛コラボ作品です。



トップバッターの章を担当するのは、インド出身、アーユルヴェーダ(インド伝統医学)や宗教に関する数々の著作でも知られる医師、ディーパック・チョプラ。
確か、9月に来日しましたよね。パシフィコ横浜で講演したと聞いています。


SUPER BRAIN
(これ、敬愛する村上和雄先生が監訳されているんだよね。欲しいなぁ...。)



次に登場するのは、デビー・フォード女史。
残念ながら、「故」と付けねばなりません。2013年、惜しまれながらもがんのために他界しました。
彼女が残していった数々の「シャドウ」関連本、書店では依然、静かに売れ続けているようです。



トリを務めるのは、作家であり、社会運動家としても知られるマリアン・ウィリアムソン。才色兼備という形容がぴったりの方です。
故・ネルソン・マンデラ南アフリカ大統領の就任演説にも引用された大ベストセラー・「愛への帰還」の著者として、そして、ベビーブーマー世代(現在60代前半の人々が中心)に圧倒的な影響力を持つスピリチュアル・リーダーとして、アメリカでは高い知名度を誇ります。
彼女、カリフォルニア州・第33選挙区(ロサンゼルス地区)から下院議員選挙に正式に出馬を発表したとか。
次の目標は政界進出、だなんて。やるなあ。



【シャドウ(影)】という、ユング心理学ではお馴染みのこの言葉に三人三様のアプローチでもって取り組んだ試み。
それが本作「シャドウ・エフェクト」です。
デビー・フォードら三人の著者たちが、どのような意味で【シャドウ】という言葉を使っているかは、まずこちらの映像をご覧いただくとしましょう。





...あの上司のこんなところが嫌いだ。
...彼女(彼)の、ああいう性格が鼻について仕方がない。
...いつも自慢話ばかり。「私ってすごいでしょ」と、
アピールばかりの彼女。うざったい。


【シャドウ】は、こんな具合に、まず、誰か別の人の中にあるイヤ〜な性質・振る舞いとして、出現することが多いです。
で、そうしたイヤ〜な部分、というのは往々にして、


「そんな醜い部分、このアタクシ(俺様)の中になんて、絶対あるはずない!
...あってたまるかよ!!! 

何、言いがかり付けてんだこのボケ!!!」



という、全否定の言葉でもって、私たちの視界から都合良くワイプアウトされてしまいがちです。
「ん〜、ひょっとしたら、私の中にも少しは同じようなイヤな部分、あるかもな〜。」
といった、「人の振り見て我が振り直せ」的な殊勝な考えなんて、まず、湧いて来ません。
常に「100%あっちがクロ!」と、全否定の表現をとります。



他人の中に見つけた、望ましくない性質。
できるだけ自分の中にはあって欲しくない。
ある、だなんて、とても信じたくない。顔覆って逃げたくなる。
...わかります、その気持ち。
自分の【恥部】は人の眼からも、自分の眼からも遠ざけておきたいものです。




誰にでもありますよね。
今までの人生を生きる中で、敢えて目を向けて来なかった、ぼうっとした暗闇で覆われた、あまり近寄りたくないような心の一角が。
(聖人レベルの人格高潔な人は別なんでしょうけど。)
この、誰もが足を踏み入れるのを躊躇してしまう、自分の中の暗~い領域こそが


「シャドウ(影)」


であります。
『自分の中にありながら、十分に理解できていない、もしくは存在に気付いていない要素や性質』なんですね。
いつも私たちの後ろから無言でスーッとついて来る自分の影法師に対し、たっぷりと注意・関心を傾けている人なんて、滅多にいないでしょう?
私たちの人格の中にある「シャドウ」の部分にも、同じことが言えます。
あまり省みられることが無い、そういう存在なんです。




今、目の前にいる相手が見せてくれているイヤな性質。
ひょっとしたら自分の中にも同じ性質があるのかもしれない。
でも、それだけは認めたくない。
だって、認めたら、ただでさえ脆弱な自尊感情(=自分はこれでいいのだ」、と、満ち足りる気持ち。)がぐらついてしまい、心の平和が崩れ去ってしまうから...。


で、そっくりそのまま「私以外の他人」に丸投げする、というのが、基本的に腹黒キャラである「シャドウ」が好む常套手段であります。
もし、重い上に異臭まで放っている【醜い性質】が、いきなり自分の中にドドーンと見つかってしまったらどうします?
自分で丸抱えして衆人環視の中、持って歩くのなんて、イヤじゃありませんか?一分一秒でも早く、誰かに押し付けた方が楽に決まってますよね?
「○○ちゃんがまたやらかしたよー。私、やってないよー。」って大声で叫んだら、なおさらスッキリしますよね?
(←子供の頃、兄弟姉妹とあまり仲が良くなかった人にならきっとわかっていただけると思います。この喩え。)



見たくない醜い部分については「じゃ、全部そっち持ちで頼むわ!」。
で、「あんたがこーだ、あの人があーだ...」と、他人を槍玉に挙げては、けなし言葉を連続発射。
遂には、「100%シロ→勝訴!自分はあいつよりはマシだ!!!」だという、はかない幻想にしばし酔いしれる...。



言葉にしなきゃどうせ相手にはバレないさ、なんて、高をくくっちゃいけませんね。
あのですねー、そういう相手を見下した態度って、不思議なもので必ず伝わりますよ。言葉を超えた、動物的な「勘」「直感」のレベルで。
(←経験者は語る...。)



知らず知らずのうちに大きく膨れ上がり、気付いた時には自分でもコントロールできない程の猛威を振るうこともある「シャドウ」。
「シャドウ」が放った毒のある一言で、大切な人との関係を一瞬でぶち壊さないためにも、常日頃よりきちんとメンテナンスしておく必要があると思います。
ペットを飼うのと同じで、「ちっとも面倒を見ない、ずーっとほったらかし」っていうのが一番いけません。こまめにちょこちょこと付き合ってやる必要があるんです。




「シャドウ」とはどんなものか、そして、どんな具合に人間関係をぶっ壊していくのか、が少しはおわかりいただけたでしょうか。
以上、雑な説明でした。




こちらの記事はユング心理学からの解説。
「シャドウ/影」についてもわかりやすく書かれていますので、オススメです。


http://www.j-phyco.com/category3/entry39.html
「ユング心理学における投影とは」

(「ユング心理学の世界へようこそ」HP http://www.j-phyco.com/



前回書いた記事。
高校の同級生とやり取りしていくうちに、恩師のX先生について我々二人が抱いていた人物像がひどく異なっていて驚いた...。
要するに、それを言いたかったのでした。



その後もずっと、「ん〜、どうしてなんだろう、どこかに納得の行く説明、見つからないかな...。」と、謎解きしたくて、いろいろと手持ちの本をめくっていました。



ふと、気になって手に取ったのが、長いことほったらかしておいた上の本・「シャドウ・エフェクト」日本語版。
上の動画に登場しているデビー・フォードさんによる第2部「自分自身、他者、そして世界と和解する」の中に、キラリッ☆と光る部分、見つけましたよ〜。


「シャドウには、私たちの暗い性質や悪い性質だけでなく、
前向きな性質も含まれています。
一般的に、その種の前向きな性質は


『光の影(シャドウ)』



と呼ばれています。」


(「シャドウ・エフェクト」 ディーパック・チョプラ、デビー・フォード、マリアン・ウィリアムソン共著、佐藤志緒 訳、p.211)



はぁ???



光の影???


何なんだこりゃ、無色透明の光の影、なんていったら、やはり無色透明となるわけで、わけわからん...。


で、同じく長らく放置プレイしていた原書を急いで本棚から引っ張り出し、該当の箇所へ。





うん。確かに、


"light shadow"(光の影=光のシャドウ)



って言葉になってます。
私が翻訳者だったとしても、多分、こう訳すしかないんじゃないかな、って思いますね。多少、辻褄合わなくっても。
(残念ながら、原文でも、「無色透明の光に影なんてできないぞー」という突っ込みは華麗にスルーされています...。)


おや。
これ、ひょっとして私が考えていた疑問...
「どうして友人の先生像と私の先生像はあんなに違ってしまったのか。」
へのカギとなりそうな気がしますね。
わくわくして来ました。