2016/02/29

ありふれた、人目につかぬ人生こそが。

今日もキャロライン・メイスの言葉を紹介しましょう。


「『人並み外れてすごい人になる』。
これが人生の一大目標だ、と言う人、実にたくさんいます。

あなた、何言ってるの?
「特別な何か」のために生まれて来た人なんて、いやしませんよ。
一体どこからそんな考えを仕入れてきたの?

ごくごくありふれた、人目につかないような生き方。 
それこそが、あなたにとっての最高にすばらしい人生となり得るのです。 

自分を失うことなく、しっかと捕まえていなさい。 」

キャロライン・メイス



(Caroline Myss Facebook: 2/23/2016 投稿のToday's wis-bitより拝借。)


上の言葉がお気に召したのであれば、こちらの一冊(中古で入手するしかないのですが)もおすすめできるかな、と思います。


思いやりのチャクラ―あなたの選ぶ行動が奇跡を起こす
キャロライン メイス
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第三章「自尊心の贈り物」からの引用です。


「(...)人はだれでも人に尽くすことを学び、そしてその行いを認めてもらいたいという願望を手放すという課題に向き合わなければならない。」 
(キャロライン・メイス、「思いやりのチャクラ」、服部由美 訳、サンマーク出版、2007、p.169)

最初の Today's wis-bit(本日の「プチ名言」←wisdom 知恵、叡智、名言+bit 少々、小片...から成る造語。)に登場した、「人並み外れてすごい人になる(to be extraordinary)」という、誰もが一度は抱いたことのある望み。


これは、要するに自分が成し遂げてきたことや、自分という人間に対して、


「すごいね〜!」
「立派だなあ!」


という賞賛の言葉を送ってもらいたい、他者から「すごい!」という憧れの眼差しで見られたい、という願望のこと。
前々回の記事に登場した中年男性はまさにこの落とし穴にはまり、予想外の結果を招いてしまったのですよね。
ひとつ扱いを間違えてしまうと、人生が大きく狂いかねません。



しかし、そのような「私が...」「私が...」という、エゴの部分から生じる承認欲求はいずれ手放さなければならない、と、メイスは言います。
もし、霊的にさらに成長したい、と心から願うのであれば。


「感情を交えない霊的な(人に尽くす行為)の道を歩んでいる時には、自分のことや願望は手放す必要がある。  

人がすべきなのは、自分の行動にもてるかぎりの美徳に対する信念と確信を吹き込み、それを宇宙に解き放つことによって、<目には見えない行い>をすることなのだ。」(同上)

目には見えないけれど、世のため人のためになる(と、自分が強く信じられるような)行いを地道に続ける。
そうした霊的実践の道を歩む人の人生は、他人の関心をひこうと躍起になっている人の、俗世間の枠組みから逃れられないような人生とは、おのずから性質が大きく違ってくるはずです。






キャロライン・メイスが本書の原題を


【Invisible Acts of Power】
(目に見えないけれど、力をもたらしてくれる数々の行為)


とつけた理由。それは、


「ありふれた、人目につかぬ、 
一見つまらなく見えるような人生の中にこそ、 
霊的に成長するための糧がひそんでいる。」



この確信が彼女の中にしっかりと固まっていたから、なのでしょうね。




...と、まぁ、ここまでずっと「ほろりと来る、ちょっといい話」っぽいキャロライン・メイスの側面を紹介しておいて出すのも何ですが...



この人、「生まれも育ちもシカゴ、がらっぱちで口の悪い60過ぎの断言オバちゃん」でもあります。オーディオブックや、DVDでの講演録にはっきり出ています。



霊性だとか、神の恩寵だとかといった、深遠な話題ももちろん素晴らしいんですが、そうした話題を一切封印して言いたい放題・断言オバちゃんキャラに徹する(というか、こっちが「地」でしょ!)キャロライン・メイスも、私はやっぱり好きですね。
日本だったら、「浪速(ナニワ)のオバちゃんキャラ」が一番近いかなあ?



こちらは、1年半程前の、OWN(オプラ・ウィンフリー・ネットワーク)の番組からのクリップ。
相談に訪れたのは、「職場で自分を強く押し出せない、自己主張できない。だから、軽く見られてしまう。攻撃的にはなりたくないんだけど...。」と悩む、いかにも人の良さそうな(悩み相談しながら、ついカメラや周囲の人々が気になってしまい、微笑まずにいられない...。)お兄さん。



対するキャロライン・メイスは、「ピーナッツ」シリーズの姉御肌キャラ・ルーシーを思わせるようなストレートな物言いで、バッサバッサと相談者の悩みを斬り捨てていきます。


UDF PEANUTS シリーズ3 LUCY(ノンスケール PVC製塗装済み完成品)
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A Peanuts Book Special featuring SNOOPY―ルーシーの心の相談室

(この、「街頭お悩み相談デスク」企画、元ネタはほぼ間違いなくルーシーの「5セント心理相談室」だと思う。いかにも急ごしらえっぽい机と椅子のセットに漂う制作陣のテキトー感、笑っちゃいますね。)





「あなたねー、仕事場は仕事場、なの。 ビジネスなのよ。
仕事はセラピーではないし、家族でもない。 
個性を受け入れてもらおうとか、自分を認めてもらおうとか、期待するのはやめなさい。
人としての成長だとか、挑戦だとか、そんなのはどっかの奥地にでも行ってやればいいの。
あなたという個人が相手から拒絶されている、なんて勘違いしちゃダメ。 
ビジネスと人付き合いとを混同しないこと。 
気合い入れて、シャキッとしなさい! (Get a backbone, not a wishbone) 
  

超意訳ですが、まぁ、ガラッパチな彼女の雰囲気は伝わったんじゃないでしょうか。



いやはや。重層的で、実に面白い人です。
キャロライン・メイスからはまだまだ目が離せません。


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